妊娠中、授乳中に薬を飲んでもよいか?

妊娠中の母体に与えた薬が胎児に及ぼす影響は、母体の体質、投与時の胎齢、胎児の遺伝子型、薬剤胎盤通過性、投与法などにより異なり、一定ではありません。 妊娠時、体内では複雑な変化が起こっているので母体は機能低下をきたしやすく、薬の副作用も妊娠という特殊な状況のためにより強く発現することがあります。

特に妊娠初期~3・4ヵ月の間は、薬の服用・使用に気を付けなければなりません。
少し頭痛がするとか、風邪をひいたとかの場合でも、家庭薬をすぐに飲むのではなく、かならず病院へ行って医師と相談してください。

妊娠期間中でも、例えば糖尿病や心疾患など、それらを治療しておかなければ妊娠の継続が困難な時には医師の指示のもとに薬の服用が必要とされる場合があります。 医師は細心の注意を払って安全かつ有効と認められる薬を処方しますので、安心して服用することができます。くれぐれも自分の判断で薬を買って飲むようなことは避けてください。

また、お母さんの病気の状態によって、どうしても授乳中に薬を服用しなければならない場合、医師は、母乳に移行しない薬、しにくい薬、あるいは移行しても影響の少ない薬を選んで処方します。 お母さんの治療を優先し、お母さんが薬を服用する間はやむをえず授乳を一時中止することもありますので、しっかり医師と相談して薬を飲むようにしてください。