薬学生必見!新人リクルーターのおくすりナビ Vol.8

こんにちは!新卒採用リクルーターとして活動中のグラム薬剤師です!
冬になると血圧が上がるのは珍しいことではありません。
しかし、「よくあることだから大丈夫」と放置してしまうと、知らないうちに血管や心臓への負担が積み重なり、重大な病気につながる危険があります。
だからこそ、なぜ冬に血圧が上がるのか、そしてその対策としてどのような薬が使われているのかを学びましょう!
❄️ なぜ冬は血圧が上がる?
冬は気温が低くなることで、血圧が自然と上がりやすい季節です。特に以下の3つの条件が重なることで、血圧を上げるホルモンである RAAS(レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系) が活性化しやすくなります。
- 塩分を体にため込みやすい
- 運動量が減る
- 朝の冷え込みで急激に血圧が上がる
これらが重なると、RAASが強く働き、
アンジオテンシンⅡ → 血管収縮
アルドステロン → Na・水の貯留= 血圧上昇!
冬は血圧が上がりやすく、しかも気づきにくい季節!
「RAASが前面に出る季節」と覚えておきましょう!
⚠️ 血圧が高いと何がいけないの?
血圧が高い状態が続くと、血管は常に強い圧力にさらされ、次のような変化が起こります。
- 血管の壁が硬く・厚くなる(血管平滑筋の肥厚)
- 血管がもろくなり、詰まりやすく・破れやすくなる(血管内皮機能障害)
- 動脈硬化が進行する
これらが引き金となり、脳卒中・心筋梗塞・腎機能低下・心不全の進行といった重大な病気につながります。
🔍 深掘り!エンレスト錠の作用機序
エンレスト錠(サクビトリルバルサルタン)は、心不全治療を目的とした新しいタイプの薬「ARNI」です。
エンレストは次の2つの働きを持ちます。
- 血管を収縮させるホルモンの働きを抑える
- 血管を広げ、余分な水分や塩分を排出するホルモンを活かす
この2つの作用により、心臓の負担を減らし、心不全の悪化を防ぐように設計されています。
⭐ エンレスト錠の特徴
エンレストはARB単独とは異なり、血圧を上げる系を抑えつつ、下げる系を活かす薬です。
その結果、
- 血管拡張
- Na排泄促進(利尿)
- RAAS抑制
これらにより、
- 血管の緊張を和らげる
- 血圧を下げる方向に働く
- 心臓への負担を軽減する
という効果が得られます。
国試では「薬の名前」よりも、なぜその薬が必要なのか(病態とのつながり)が問われるため、冬の血圧上昇は理解の入り口として非常に良いテーマです。
⛄ 冬の心不全にエンレストが効く理由
冬は血管収縮 × 体液貯留 × 心負荷増大のトリプルパンチで心不全が悪化しやすい季節。
エンレストはこれを2つのルートでブロック!
① RAAS抑制(バルサルタン)
寒さで活性化するRAASと交感神経を抑え、
血管を広げて心臓の“力み”を取る。
② 利尿系増強(サクビトリル)
ネプリライシンを阻害し、ナトリウム利尿ペプチドを増やして余分な水分を排出!
さらに、麻酔や手術中に低血圧の可能性があるので術前24時間は休薬が望ましいとされています。
🎯 国試頻出!エンレストが狙われる理由
まず大前提として、エンレスト錠は高血圧の第一選択薬ではありません。
強力な作用を持つため、他の降圧薬で効果不十分な場合に使用されます。
国試では、
- 心不全に使われる理由
- 高血圧に使われる理由
この2つを混同させる問題がよく出ます。
さらに、RMP資材があるのは“慢性心不全”のみという現場ポイントも押さえておきましょう。
🔥 超重要!国試直前チェック
- 高血圧は「血管の病気」
- 冬はRAASと交感神経が活性化
- エンレスト=ARNI
- ネプリライシン阻害 → ナトリウム利尿ペプチド↑
- 高血圧の第一選択薬ではない
冬の血圧上昇は、病態生理と薬理をつなげて理解できる“超良い教材”です。
要点を押さえていけば、国試の得点源にもなります。
知識は積み重ねるほど強くなる!
一緒に理解を深めて、国試合格へ確実に近づいていきましょう!
🌟 次回の 新人リクルーターのおくすりナビ もお楽しみに~!✨
出典:ノバルティス ファーマ株式会社 公式ホームページ (https://www.novartis.com/jp-ja/)※本資料はノバルティス ファーマ株式会社インタビューフォームを参考に作成